2SC3321を探す

2013年1月29日 by admin | Filed under 未分類.

 妙楽堂では、たくさんのトランジスタ問い合わせを頂きますが、時々名前を見るトランジスタとして2SC3321があります。最初見たときは、まったく覚えのないトランジスタでした(すいません)そこで少し調べてみました。2SC3321は、富士電機で作られていたトランジスタのようです。メーカーサイトで見たわけではないのですが、当然ディスコンなんでしょう。スペックは、

コレクタ・ベース間電圧 500V
コレクタ・エミッタ間電圧 400V
エミッタ・ベース間電圧 7V
コレクタ電流 15A
ベース電流 5A
コレクタ損失 100W
パッケージはTO-3
ボトムビューで、やや左にピンを配した状態で、下が1ピンでベース、上が2ピンでエミッタ、ケースがコレクタという配置です。

 なんでも高耐圧高速スイッチングなトランジスタらしいです。200Vとか300Vといった電圧を10Aとか流して、これをビシバシとスイッチングするという、どえらいヤツでした。こういう大きなトランジスタは、ニセモノが混じる市場では間違っても調達できません。ホンモノかどうかを確かめる実験中に取り返しのつかない大事故に繋がる恐れすらあるからです。当然、オリジナル品はありませんし、メーカー系の商社さんで、似たようなトランジスタを探してみました。見つけたのは、STマイクロの製品で、2N6547というものです。残念ながら、これも新規設計非推奨ですので、近いうちにディスコンになりそうですが、今ならまだ在庫がありそうです。スペックは、

コレクタ・ベース間電圧 850V
コレクタ・エミッタ間電圧 400V
エミッタ・ベース間電圧 9V
コレクタ電流 15A
ベース電流 10A
コレクタ損失 175W
パッケージはTO-3、ピンコンパチ

となっているので、とりあえず接続はできそうです。あとはhFEなどの特性を比べる必要があります。スイッチングをメインにしているトランジスタらしく2SC3321のデータシートには、Tonなどのグラフが出ています。一方の2N6547にもTonのデータが表に例として記載されていて

Ton 1μ秒(max) ただし、Vcc=250V,Ic=10A,Ib=2A,Tp=25マイクロ秒以上

と書かれています。一方の2SC3321に記載されているグラグの条件は、

VCC=150V

 となっています。条件としては、2N6547のほうが厳しそうです。Tonは、コレクタ電流10Aのときに、0.3マイクロ秒以下になっていますので、2SC3321のほうが高速スイッチングしているように見えます。2N6547は、最大値の記載ですから簡単には比べられませんが。

 2N6547のhFEは、コレクタ電流10Aとして、6が最低保証になっています。一方の2SC3321は、コレクタ電流6Aに対して10が最低保証のようです。これも条件が違うので単純に比べられませんが、まあ似たようなものであると言えるでしょう。

 問題は、このトランジスタを仕入れて妙楽堂で販売するとなると1個1,500円くらいにはなってしまうということです。誰か、お試しになる方がいらっしゃいましたら取り寄せしますんでご連絡ください。

2N6547データシート(英文)

ちなみに、
TO-3でなくってもいいと言うのであれば、ONセミコンダクタ社から、BUH150Gってトランジスタが出ています。TO-220になります。
BUH150Gデータシート(英文)
これだと、取り寄せしても1個500円くらいと、比較的安い値段でいけそうです。ただ、TO-220に、200Vの10Aとか流すってのが、精神衛生上よくない気もしますね。普段のTO-220ってのは、7805みたいに1アンペアとかそれくらいを流していますから。ま、メーカーさんがデータシート出しているのだから、使い方を間違わなければ大丈夫なのでしょうが。

おことわり:
この文は、妙楽堂が当該トランジスタに似たようなトランジスタを独自に検索した結果を公表したものであり、メーカーが互換性を表明しているわけではありません。また、妙楽堂も互換性を保証・表明などしているわけではありません。全ての用途で互換であるとはいえません。部品選定はご自身の判断でお願いします。

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